時間の限られるミドル世代の関心ごとは

CCCマーケティング総研では生活者の意識や価値観を把握するため、さまざまな調査を行っています。2022年6月に実施した「年代別意識調査」は16~84歳の方を対象にしている調査ですが、今回は30~50代のミドル世代の男女に焦点を当て、価値観を見ていきましょう。
 ミドル世代は家庭や就労状況などの違いから、多様なライフスタイルが存在する世代です。そのためCCCマーケティング総研では、ミドル世代を「一人暮らし」「同居者は配偶者・パートナーのみ」「子どもと同居」「親と同居(配偶者・子ども未同居)」の4つに分類し、さらに男女に分けて意識や価値観を分析しました。本コラム内では「同居形態別」と表記しています。

ミドル世代の時間の使い方の自由度は同居形態によって大きな差
 ミドル世代の時間の使い方の自由度はどの程度でしょうか。時間の使い方を自分で自由に決められるかどうかを尋ねました(図1)。自由に決められるとしたのはミドル世代全体では57.5%で、全年代(67.5%)と比べると低くなっています。ミドル世代を同居形態別に比較すると、「男性・子どもと同居」で43.8%、「女性・子どもと同居」で47.5%と低い結果となりました。一方、「男性・一人暮らし」は68.9%で男性の中でトップ、「女性・一人暮らし」も76.5%で女性の中で最も高くなりました。同居形態によって時間の使い方の自由度に大きな差があることがわかります。
<図1>
ミドル世代 子どもと同居 親と同居 一人暮らし

自由に時間を使えなくても趣味は持ちたい
 図2は趣味や好きなことに関する価値観です。「自分がとことん打ち込める趣味や好きなものを持ちたいと思う」では、ミドル世代の67.8%が「あてはまる」または「ややあてはまる」と回答しています。図1からは、ミドル世代は時間の使い方について自由に決められるとの回答が全体と比べて少ないことがわかりましたが、趣味に関する価値観は全体と大きく変化はありませんでした。
 「家庭(家事や家族)と個人の趣味を両立させたい」は、ミドル世代全体では62.9%となりました。同居形態別では男性でやや差が見られ、「子どもと同居」が男性の中では特に高くなっています。「男性・子どもと同居」では自由になる時間が少ないという結果が出ており、趣味活動に対する思いが高まっているのかもしれません。
 一方、購買価値観では「趣味や好きなものに対しては、糸目をつけずにお金を使う」はミドル世代全体で28.8%、「将来のことは意識せず、いまを楽しむためにお金を使いたい」では19.3%となっており、趣味を楽しみたいと思いながらもお金の使い方はきちんと管理している様子が見受けられます。
<図2>
趣味 自由時間 好きなもの 購買価値 同居

 なお、2022年9月に実施した「時間と場所に関する調査」では「ミドル世代が時間を増やしたいと思う行動の上位に「趣味の時間」が登場しています(図3)。限られた時間の中でもっと趣味活動を行いたいという願いがこちらの結果からもわかります。忙しい毎日の中でも趣味や好きなことを行ってリフレッシュする時間は、重要なひとときなのでしょう
<図3>
時間と場所 趣味の時間 リフレッシュ ひととき ミドル

※2022年9月実施の「時間と場所に関する調査」のコラムはこちら

同居形態により関心ごとにも違いが
 それではミドル世代の興味関心ごとはどのようなことでしょうか。
 ミドル世代全体で、4割前後が関心があると回答したものは「国内旅行」「グルメ・食べ歩き」「テレビ番組・動画観賞(映画・ドラマなど)」です。
 同居形態別では、「マンガ」「アニメ・キャラクター」では男性及び女性の「親と同居」、「音楽鑑賞」では「女性・親と同居」、「スポーツ」では男性が女性よりも高くなっていますが、特に「男性・子どもと同居」で高い傾向がみられます。
 子育て中の方も多いミドル層では、「子育て・教育」は全年代と比べて5ポイントほど高くなっています。男性及び女性の「子どもと同居」の関心度を比較すると、男性(21.2%)よりも女性(37.8%)の方が高いスコアとなりました。
<図4>

ミドル 関心 自由 同居 趣味

 
 ミドル世代を30代男性、40代女性など性別と年齢だけで特徴を調べたり、「子どもと同居する親」など一部に注目をする見方もありますが、同居形態別に比較してもそれぞれに違いが見られることがわかりました。同居形態別の分析結果を資料にて一部公開していますので、ぜひこちらもご覧ください。


他の調査は、こちらからご覧になれます▶生活者意識調査
 

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象者:男女16~84歳のT会員
有効回答数:11,033サンプル
調査期間:2022年6月23日(木)~2022年6月30日(木)
実査機関:CCCマーケティング株式会社(現CCCMKホールディングス株式会社)
調査方法:インターネット調査(Tリサーチ)
 
本調査の集計表を販売しております。
詳しくは、下記をご確認の上、お問い合わせください。
 
【調査内容】
質問数:全22問
<質問項目>
・健康状態と活動
・生活価値観/就労意識/購買意識
・不安と期待
・情報源
・興味関心事項
・より便利になってほしいもの
・各行動の実施人数
・世の中の話題と自分の関心
・社会とのかかわりを感じる場所 等
<属性項目>性別、年代、居住都道府県、同居者、職業、未婚者、住居形態、世帯年収、1か月に自由に使えるお金

【集計内容】
・同居形態別クロス集計※ミドル世代のみ

【注意事項】
・集計は日本の性年代人口構成比に合わせて調整しています。
・集計対象数が極端に少なくなる質問は出力していません。

【商品名/番号】
品名:性年代別意識調査 ミドル世代編(2022年6月)
番号:22-010-002
【価格】
集計一式:63,000円(税別)

             
                                                                          


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担当:杉浦・斎藤
cccmk-souken@ccc.co.jp

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